さそりのブログなんです

やりたくないことは、やりたくないわ。

母親がアムウェイ製品使うのを辞めさすのは諦めた話

こないだ半年ぶりに実家に帰省したときに、母が使うiPhoneのロック画面に、母の昔からのAmway友達から送られたLINEメッセージが見えた。母がずっと、「お姉さん」と呼んでいる人だ。

家では母親が購入したAmwayの空気清浄機が回っていて、家族はみなAmwayのサプリメント(トリプルX)をあいかわらず毎朝飲んでいた。

今ではそれらを見てぼくが感情的に強く反応することはもうない。

ご自由にどうぞと思うだけだ。


しかしかつてのぼくは、母がAmwayの空気清浄機を買ったり、Amwayの「お姉さん」連中とパンやケーキを一緒につくったりしているのを非常に嫌だなと思って見ていた。

とはいえさらにもっと昔の話をすると、実はぼくも、Amwayの製品は最高だと思い込んでいた。

ぼくが幼いころから、Amwayは最高なんだ、天皇さんだってAmwayのと同じ醤油使ってるんだよと言って、サプリメントとプロテインを毎日飲まされていたからだ。

が、ちょっと大人になって、インターネットでAmwayを調べて非常に評判がよくないことを知り、Amwayというのは多くの人を不幸に追いやっているカルト的な組織なのだという見解にいたったのだ。

ぼくはそこから急に反Amwayの立場を取りはじめ、母親にAmway製品を使うのをやめるように説得を試みた。

ちなみに母は、Amwayでビジネスはやっていない。商品買ってるだけ。

若かったぼくは全共闘のごとく過激さで、母に向かって商品を買うな、Amwayというのはほとんどのひとの犠牲のおかげで、ほんの一部のひとだけが成功するしくみなんだ、Amwayの人と仲良くすれば、その社会的不利益に与することになるんだぞ、と言い放って改心を迫った。

ところがこの説得はまったく上手くいかなかった。ムリゲーであった。

たしかにAmway支持者は往々にして陰謀論を吹き込まれているので、もはや説得はフロイトを説得するぐらいのムリゲー具合だ。実際うちの母親は陰謀論を好み、牛乳は日本人を弱らせるアメリカの謀略だと信じている。

しかしAmway信者を説得するに限らず、一般論として、人が自ら好んでやっていることをやめさせることは困難であり、かつ不毛だ。


そんな不毛なムリゲーに幾度となく挑戦しては破れたぼくは、母を説得するのを諦め、次のテーゼを認めた。

人を変えようとしてはいけない。


アドラー心理学でいうところの、"課題の分離"である。


ぼくは母がAmway使ってることはもうどうでもいいやと考えて、本来じぶんがやるべきだった受験勉強に集中した。自分の取り組むべきタスクに戻ったのだ。

もちろん説得を諦めてからも、家でAmwayの空気清浄機を目にするたびに「はぁ〜」と思ったことはあるし、あいかわらずサプリメントを飲まされている兄弟を見て最悪だなと思ったこともある。

でもそれはもう、どうしようもないことなのだ。ぼくには変えられないことなのだから。ぼくにできることは、受験勉強をがんばって東京の大学に合格して、この家から出ていくことだけだった。


結果東京の大学に合格して上京し、賃貸マンションで一人暮らしをはじめた。

こうしてAmwayの空気清浄機を日ごろ目に入れることはなくなった。

500kmも離れたところで暮らしている親がAmway商品を使っていようと、ぼくの知ったことではない。



今では親がAmwayの商品を使うこと自体はもはやどうでもよくなった。好きにすればいい。

でも、Amwayを喜んで使っているような人から経済的援助を受けなければならない、という今のぼくの状況には、不愉快を感じる。

ぼくが経済的独立を達成したい理由はそこにある。むしろ、そこにしかない。

No money, no freedom.